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【具体例あり!】PEST分析をスターバックスを例にして解説!注意したい3つの罠とは?

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少し前のスマートフォンの普及から、5G、IOTなど…次々に新しい技術が生まれていく昨今。平成が「変化に対応する時代」であるならば、令和は「変化を創造する時代」であるかもしれません。そんな中で、会社や自身を取り巻く外部環境の「変化の兆し」を、「いち早くつかむこと」は、事業やビジネスを成功に導くための重要な分析です。

今回はそのために重要な「PEST分析」についてをスターバックスの具体例を用いながら説明していきます。

PEST分析とは?

PEST分析とは、会社や自身を取り巻くマクロの環境要因に注目し、「現在、または未来にどんな影響を及ぼすのか把握予測するため」のものです。事業の戦略立案などに活かすためのフレームワークのことを言います。

ここで指すマクロ環境とは、チャンスを生み出したり、逆に脅威を与えたりする大きな力のことです。景気がどうか、テクノロジーはどうなっているのか、法律はどう変わるのかといった「外部環境」というとイメージがつきやすいかもしれません。

「PEST」は、この外部環境を以下の4つの要素に分けて分析し、ビジネスのニーズや市場の変化、自身に対する影響などを導き出します。4つの要素のそれぞれの頭文字を合成し、PEST分析と読まれています。

  • Politics(政治・法律的な要因)
  • Economy(経済的な要因)
  • Society(社会・文化・ライフスタイル的な要因)
  • Technology(技術的な要因)

PEST分析の目的

なんのためにPEST分析を行うのか?先に押さえておきましょう。

PEST分析は冒頭でも述べた通り、会社や自身を取り巻くマクロの環境要因に注目し、「現在、または未来にどんな影響を及ぼすのか把握予測するため」のものです。 これを分析することで、例えば、ビジネスを始めたりする際に「どの分野に参入するか」、「自社にどんな影響があるのか」「成長性は見込めるか」ということを予測・整理し、現状自社が置かれている状況に応じて経営戦略を立てることに役立てたりします。

PEST分析は一番最初に行うべき?

PEST分析は自身を取りまく外部環境を分析します。これは自分自身の努力や行いで変化させることはできない、アンコントローラブルな環境であることがほとんどです。つまり、なにか事業やビジネスの戦略を練る際には、それが外部環境に適応しているものか、これから戦う市場がどんなものかを、まずは理解するためにPEST分析を最初に行うことがおすすめです。

PEST分析を構成する4つ要素

それではPEST分析は構成する4つの分野について、どのように分析すればいいのか説明してきます。

要素注目の仕方
Politics
(政治)
政治、法律の動向について分析します。
ビジネスなどの前提条件(業界のルールなど)に影響を与える政策変更の可能性はあるかを把握するためです。
・法律の改正
・判例
・税制
・デモ
など
Economy
(経済)
経済の動向について分析します。
需給に影響を与える景気変動や経済成長の可能性はあるかを把握するためです。
・経済成長率
・物価動向
・景気動向
・消費動向
など
Society
(社会)
社会の動向について分析します。
市場に影響を与える社会構造の変化の可能性があるかを把握するためです。
・ライフスタイル、流行、世論
・人口動態、密度、世帯
教育水準、言語
・宗教、価値観
など
Technology
(技術)
技術の動向について分析します。
競争関係に影響を与える技術変化の可能性はあるかを把握するためです。
・技術革新
・代替技術
・生産、商品・技術
など

スターバックスの事例

画像はCC0(Creative Commons Zero)から使用

それでは実際にスターバックスを例としてPEST分析を行い、スターバックスを取り巻く外部環境を分析してみましょう。今回はスターバックスにマイナスな影響を与えそうな要因を、簡単に、分かりやすくピックアップしました。

要素スターバックスの場合
Politics
(政治)
消費税があげられます。消費税が増税することにより、コーヒーの値段も比例して高くなるわけですから、客足が遠のくことも予想されます。
Economy
(経済)
ユーザーの消費動向が影響するでしょう。極論にはなりますが、2025年には約20%を後期高齢者が占めることが予想されていることにより、若者の場というイメージが強いスターバックスを利用するユーザーの母数も減っていくかもしれません。また、為替変動による価格が変動することも考えられます。
Society
(社会)
コロナ渦の緊急事態宣言、による外出自粛ムードによるライフスタイルの変化により、外でコーヒーを楽しむのではなく家で豆を購入して楽しむ人が増えてくるかもしれません。
Technology
(技術)
スマホなどから簡単に注文できるネット通販や、自宅でも上手に豆が挽ける機械などが開発されることがマイナスな要因としてあげられるでしょう。

スターバックスを取り巻くマイナスな外部環境をPEST分析で明確にしてみました。今後はこのような現在、または未来に起こりうることを想定して、事業戦略に役立てることができそうです。

例えば、「PCを使う人・おしゃれ=スタバのイメージ」をつけ、ターゲットをより明確にしたうえで、その年齢層にウケる新商品の開発や、「たとえ値段が上がってしまってもスタバに来たい!」という魅力を持たせることも有効です。
社会情勢と照らし合わせるのなら、働き方として、テレワークも普及していくと考えられるので、サテライトオフィスへの豆を提供、店舗に個人のワーキングスペースの設置なども有効的なのではないでしょうか?

スターバックスから学ぶブランディング戦略

少し話はそれますが、スターバックスのブランディング戦略を3C分析というフレームワークを使用して分析する方法も紹介しています。

上質な味とオシャレな内装で誰もが知る有名コーヒーチェーン店、スターバックス。今回は3C分析をより深く理解するために、このスターバックスのブランディング戦略を3C分析を使って紐解いていきます。気になった方はぜひ「3C分析とは?スターバックスの事例から市場の関係性を理解する!」もご覧ください。

PEST分析をする上で注意すべき3つの罠

細かい定義にとらわれない

この分析の目的は冒頭でも説明した通り「現在、または未来にどんな影響を及ぼすのか把握予測するため」。これはどの要素に属するのかを特定、部類分けすることが目的ではありません。これらの要素は互いに影響しあっているため、無理に切り離して考える必要はありません。

世の中のすべてを網羅しようとしない

世の中のすべてを洗い出し、分析することは不可能に近いです。会社や自身に与えると思われるポイントを優先して抽出していくことが重要です。つまり網羅的ではなく、フォーカスすることを意識しましょう。

静的にとらえようとしない

トリガーを把握し、定点観測しながら、動的に分析することがポイントです。つまり、世の中の流れをくみ取るということです。さらに重要なのはその「差分」。「10年前は○○だったが、今は△△。そして10年後は××になっているだろう。」といった変化の差分を意識しましょう。

まとめ

PEST分析の目的は「会社や自身を取り巻く環境の変化を分析し、兆しをいち早くつかむこと」です。しかしすぐに始めようとすると、なかなか難しいのも事実です。

普段から何気なく流れているニュースに耳を傾け、「これはいったい自分にどう影響してくるだろう?でも他の制度や仕組みのおかげで直接的に影響してくるのはいつくらいだろう?」と気にすることから高い視座でPEST分析を行えるように日々自分の考え方を鍛えていきましょう。

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